封筒業界の仕事と1日の流れ
封筒の仕事ってどんなもの?──そんな疑問に応えるために、福島封筒で働く「製造」と「営業」の2職種に着目し、仕事内容から1日の流れ、やりがいまでを紹介します。
封筒業界の仕事とは?
封筒の種類は、「店頭に並ぶ既製封筒」と「企業・官公庁ごとのオーダーメイド封筒」に大別されます。ここでは、法人向けの封筒製造現場を例に解説していきます。
封筒の受注から
製造、納品までの流れ
封筒製造の現場では、営業職と製造職の連携が納期を実現させる鍵となります。顧客の指定する納期に合わせるため、両部署の連携次第で短縮・調整できる場合もあります。一人ひとりに負荷が掛かる働き方ではなく、チームの努力や工夫を重ねて進められていきます。
製造の流れは、大きく分けて以下のような8つの工程を経て進みます。
- 制作手配(入稿データ作成、紙の手配)
- 印刷
- 断裁・抜き
- 窓加工
- 口糊加工
- 製袋
- 出荷前検品
- 納品
封筒の品質を支える
2つのプロの技
精密な機械設定と
丁寧なメンテナンス
封筒工場の機械は、設定が完了すれば自動で製造が進みますが、その設定や段取り作業、製造中の微調整・確認作業こそがオペレーターの重要な役割です。まっすぐに折られた美しい封筒をつくるためには、1mm単位にまでこだわった設定と調整が必要なのです。
さらに、機械の清掃やメンテナンスも、製品品質を守る大切な仕事のひとつ。使用後に残る糊や紙粉を丁寧に取り除くことで、ずれや詰まりを防ぎ、大きな故障も未然に防ぎます。こうした積み重ねが、安定した生産体制につながっているのです。
異変を見逃さない、
プロの目と感覚
封筒製造の工程では、出荷前だけでなく各工程の間でも検品作業を行います。検品の種類には以下のようなものがあります。繰り返し検品をすることで、加工不良の品がお客様の手元に届くことを防ぐとともに、機械のコンディションを察知することにも役立っています。
| パラパラ検品 | 封筒の束をパラパラとめくり、 目視で汚れや傷を見つけ出す |
|---|---|
| 抜き取り検査 | 製品ラインの中から無作為に 抜き取った製品を目視検品する |
| 破壊検査 | 抜き取った封筒を解体して糊のつきや 窓加工の出来をチェックする |
「封筒製造」現場の
1日のスケジュール
封筒製造の現場で働く製造職の社員は、どのような1日を過ごしているのでしょうか。ここでは福島封筒・製造職の1日のスケジュールを解説します。
1日の流れ
(製造職/昼勤の場合)
出勤後は担当の機械の持ち場につき、作業の準備に入ります。基本的に1台の機械につき2名体制で作業を行います。
最初に機械のスイッチを入れ、回転部を温めるために「暖機運転(アイドリング)」を行います。この準備運転の間に、糊や紙といった材料の補充、機械の微調整、簡単な清掃なども並行していきます。こうした立ち上げ作業は、1日をスムーズに進めるための大切な工程です。
目安として9時10分頃から本格的な生産を開始します。使用する機械の種類や製造する封筒によって設定や対応は異なりますが、1時間あたりに製造できるおおよその枚数が決まっているため、作業は計画的に進められます。
また、封筒の種類が変わる場合は、機械の設定を変更する必要があります。この「段取り替え」にはある程度の時間がかかるため、慣れや事前準備も重要になります。
部署ごとに集まり午後のスケジュールを確認します。
午後の作業では、午前中に立てた生産スケジュールに沿って機械を再稼働させます。製造する封筒の種類や加工内容によって、セッティングの確認や細かな調整が必要になることもあります。途中で別の案件に切り替わる場合は、機械の設定変更(段取り替え)を行う必要があります。
15:00頃には15分間の休憩を挟みます。集中力の回復やリフレッシュのための大切な時間です。
当日の生産スケジュールが完了したら、機械を順次停止させます。使用した糊やパーツの洗浄・点検を行い、翌日の作業に支障が出ないよう整備を行います。異変があった場合は記録を取り、職長などに引き継ぎます。
スケジュールに大きな遅れがなければ、定時の18:00には退勤できます。多少の遅れが出た場合でも、その日のうちに10〜15分の範囲で調整できるケースも多く、翌日に影響を残さないよう工夫しています。
福島封筒の製造職
「働き方Q&A」
A.福島封筒には、本社工場と第二工場の2つがあり、徒歩2分ほどの距離で連携して稼働しています。工場には2025年7月現在46台の機械が稼働していますが、工場内は空調設備が整っており、夏場・冬場も温度管理されています。
A.福島封筒では、昼勤と夜勤の2シフト制を導入していて、夜勤には「夜間手当」が支給されます。生活スタイルや収入目標に応じて働き方を選べます。
A.操作方法は動画マニュアルで丁寧にレクチャーするので、基本的に機械の操作は難しくありません。未経験からスタートしても、約1年でひとり立ちできるのが目安です。
1日の流れ(営業職の場合)
朝の準備とともに、当日の訪問予定や問い合わせ対応の段取りを確認します。
部署内での朝礼に参加。共有事項や案件の進捗確認を行います。
メールチェックや見積作成、問い合わせへの対応などが主な業務。紙の種類や加工方法の確認事項が多いため、午前中は社内での作業が中心です。
営業職はお客様に合わせて動くため、休憩時間は日によって異なります。早めに昼を取ることもあれば、午後にずれ込むこともあります。
お客様先での打合せがメインです。封筒の仕様や納期の確認、紙サンプルを持参した説明などを行います。突発的な訪問依頼が午前中に入ることもあります。
帰社後は、訪問先での内容をまとめたり、追加見積や社内調整を行います。
基本は18:00〜18:30頃に退勤。進行中の案件や見積対応の進捗によって、スケジュールを調整しています。
福島封筒の営業職
「働き方Q&A」
A.福島封筒の営業は、法人のお客様と封筒の仕様や納期について打合せをしたり、見積対応を行ったりする仕事です。基本は既存顧客へのルート営業なので、飛び込みはほとんどありません。日によってスケジュールは変わり、午前中から外出したり、1日中出先で商談という日もあります。
A. 福島封筒は短納期に自信があります。そのため納期の厳しい案件をお受けすることも多々ありますが、製造部と連携しながら対応方法を調整します。納期に間に合わせるために柔軟な動きが求められる場面もありますが、営業職はインセンティブ制度により、スケジュールの裁量が持ちやすい環境です。
向いている人はどんな人?
A. 素直で前向きな人です。お客様や製造部とコミュニケーションできる明るい人が向いています。
福島封筒で働く社員の
「やりがい」
自分の成長を実感したとき
「やりがい」を感じる
福島封筒の社員に行ったアンケート*では、製造部・営業部ともに「自分の成長を感じたとき」がやりがいとして多く挙がりました。
たとえば「前はできなかった作業がうまくできたとき」「きれいに仕上げられたとき」「予定より早く終わらせられたとき」など、日々の小さな成功体験が仕事のやりがいにつながっているようです。
営業部ではこれに加えて、「お客様からの感謝」や「売上への貢献」をやりがいに挙げる声もありました。外部との関わりが多いからこそのモチベーションともいえます。


活躍できる専門会社
都内では珍しく大規模な生産設備を持つ「福島封筒」は、機械操作が得意な方も、コミュニケーション力を活かして未経験からチャレンジしてみたい方も、それぞれの強みを発揮できる会社です。
製造と営業が連携し、企画から発送までを内製化できる高い専門性が評価され、大手企業や官公庁をはじめ、全国のクライアントから厚い信頼を寄せられています。
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